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7.麻酔下腋窩脱毛(前期8単位参照)



3週間位、毛をのばしてから、1回目の脱毛をはじめます。その1ヶ月後に2回目、1ヶ月半後に3回目、その後2ヶ月毎に脱毛して行きます。最近はレーザー脱毛との兼ね合いもあり、初めから2ヶ月に1回のペースで行なうようにしています。6〜10回位必要です。氷冷却法、局所麻酔法、共に脱毛回数6回目位からは拡大鏡下での軟毛脱毛を徹底的に行なう事が、効果的に永久脱毛できるポイントです。出来れば初めから常に拡大鏡を使う癖をつける方が、効果が良いはずです。
 上述は基本的な方針ですが、現在は5〜6回までは自己処理させずに、2ヶ月毎に全脱毛をします。事前に自己処理の無い方では、6回10ヶ月位で95%位は無くなります。軟毛処置は全体の毛が無くなって生きたらはじめます。全て拡大鏡下で行なうのが望ましいです。

 

 

[局所麻酔について]

1. 麻酔液は1%キシロカインE + 10%メイロン や、倍稀釈で使用します。1%ではなく、0.5%でも良いと思います。なるべく水分量が多くならないようにして、脱毛の効果を弱くしないためには、2%キシロカインEで歯科用電動麻酔器を使用します。できるだけ麻酔液の使用量を最小限にすることが重要です。例えば、27G針を使って片側で3〜7ml、平均して5ml位とします。歯科用伝導麻酔機では1.8mlが1本から2本位ですみ、30Gでいれます。この際、脱毛部位にスキンマーカーにて1.5cm幅位の間隔で線を何本か引き、その線に沿って均等に注射していくと、比較的麻酔量が少なくてすみます。太い針で(22G〜23G針)で局所麻酔すると多量(15ml位)に使用しやすい。多量使用すると組織内の水分量が多くなり電気凝固作用が弱まるため、毛が再生しやすい。

2. 第1回目は、毛深い患者では間引き脱毛を行ないます。(集中して行なっても髭の様な熱傷を生じる可能性は低いので、ケースバイケースです。)

3. 硬毛、軟毛ともにで主にC(K)3512針を使用し、男性や毛根が長い女性の患者には、C(K)4012針、またはC(K)4512針等を使用し、通電出力7・通電時間1秒とします。(このあたりは医師の指示を仰ぐ)

4.第1回目、第2回目に点状瘢痕が形成される場合が多い。従って、1,2回目は無理せず間引き脱毛を行い、3〜4回目の脱毛から、丁寧に脱毛する事を勧めます。間引き脱毛時に残した毛は短く切っておき、1ヶ月後の脱毛に備える。

5.ねている(毛根傾斜の小さい)腋毛をC(K)型針で脱毛する場合は、皮膚表面損傷の可能性が高い。ねている毛をC(K)型針で脱毛する場合は、針を絶縁基部まで挿入後、針先を少し下方へ下げて、皮内の先端が皮膚表面から遠ざかるようにした後に通電します。また、通電中でも皮膚表面が白っぽく隆起してきたら、直ぐにフットペダルを離して、表面熱傷を防ぐ事が重要です。

6. 腋窩神経に対して注意を払うのは、氷冷却法と同じです。

7.5〜6回目位からは毛根が浅くなるので、硬毛軟毛ともにL3007針や、S2707針を使用し、氷冷却脱毛に切り替える事を勧めます。通電出力6・通電時間は1秒または1秒×2(2方向刺入)。(最近では毛に針が入れば、太い針で時間を短くする方向になっています)

 ※ 針はとがったK針より、先が丸いC針が望ましい。C針の方が毛根から外れる可能性が少ない。


8.【患者指導】

 1)施術前説明:麻酔後の内出血など。氷冷却と皮膚状態の違い。麻酔後の倦怠感。炎症は強くでる場合が多い。着衣が擦れないようにする。

 2)施術後注意:家に帰ってから冷却指導。帰宅後も患者自身に皮膚状態の観察するように指導。異常があれば、電話し診察に来院を促す。


 

【参考】

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